誰かさんがドクターの眼鏡を持ってきてくれたみたいですよ。
誰かさんってどこの兎さんだろうなあ……
お待たせしました! 2015/5/2に公開した「可愛い物語には旅をさせよ」の作品解説です。
いつも通り作品について語った後にヒント集を書いていきたいと思います。楽しもうね!
(最近SCP財団にハマりました。SCP-100-JPが好きです)
■この作品が生まれるまで
前作「モモの30000000000ナノ秒クッキング」を作った後、
この先の話はどうしようか……とずっと悩んでいました。
大体のキャラクターの設定とおおまかなあらすじは思いついていたのですが、
具体的にどのように進めていくかが全く思いつかず。
そんなときに発表されたのが30sec*2のテーマでした。
他のテーマもなかなか濃かった今回のテーマ郡ですが、特にピンと来たのが「黒歴史」。
このお題を見た瞬間にビビビっときまして、
「あなたの黒歴史も、誰かの宝物かもしれない。」というキャッチフレーズが瞬時に思い浮かんだのです。
■「黒歴史」
私自身、自分及び自分の作品に自信が持てないことが多々ありまして、
作品を発表してから少し経っただけで自分の作品を直視できない状態になることもしばしばでした。
自分の作品をすぐに「黒歴史」と感じるようになってしまうんですよね。反省点が多くて。
それでもありがたいことに、自分の作品を「好き」と言ってくれる人が存在するんですよね。
確かにそこに、存在するんです。
自分以外に、自分の作品を見て、それによって、心を動かされた人が。
今作は、自分を含む、ものを作る人全てに捧げるエールです。
どんなに自分が「黒歴史」だと思っている作品だとしても、
それを好きで居てくれている人が、居るかもしれない。
そのことを、何かを作っているすべての人達に伝えたくて、この作品を作りました。
もちろん、その先に感じることは人それぞれでしょう。
ドクターのように「恥ずかしいけれど好いてくれる人が居るのなら……」と思う人も居るでしょうし、
「絶対に無理、誰がなんと言おうと黒歴史は黒歴史だし、誰にも見せる訳にはいかない」
と思う人もいるでしょう。
この作品を通じて皆さんが感じることを、強制するつもりはありません。
「好いてくれている人がいるのだから絶対に卑下なんてするな!」
ということを伝えたいわけではないからです。
むしろ、人それぞれいろいろな感情を抱いてくれてありがとう、と言いたいくらいです。
このようにいろいろな人がいろいろな感想を持ってくれるということは、
それだけ私の作品が人の心を動かしたという証明にほかならないのですから。
■反省会
ということで、沢山の思いを込めた本作、
とても大きな反響を頂けました。本当にありがたいことです。
ですがニコニコについたあるコメントではっと気付いてしまったのです。
オチがない。
伝えたいことが大きすぎるあまりに、そこに集中しすぎたあまりに、
物語としての面白さが吹っ飛んでしまいました。
結果、伝えたいことのメインターゲットである「何かを作っている人」にとても響く作品になった反面、
その他大多数である「見る側の人間」には
何のことだかさっぱりわからない作品になってしまったのかな、と思います。
今回大きなテーマを持って作品を作れたのは大きな進歩だと思うので、
これからはテーマとオチを意識して作品作りを心がけていきたいな、と。
どうしても物語の中間部分を作りたくて作品を作ってしまうことが多いので……ええ……
■技術的な話
そういえばやっとAdobeCCを導入したんです。大出費だった!
今までMX2004で作っていたので、その機能の多さに感動しました。
一番嬉しかったのはツールパレットを触ってもFlashが落ちないことですね……
Vista以降だとそのせいでまともにFlashでお絵かきできなかったのです。
あとはフィルタ! ぼかしやらコントラストやらがいじれることに大感動。
グロー効果もFlashで付けることができちゃったんです。
今回の作画、背景以外はFlashなんですよ。凄いでしょう! その証拠に拡大しても綺麗です。
こういうのをケチっちゃいけないんだなあ……と本当に思いました。
ちゃんとお金を出せば応えてくれるんですね。感激。
せっかくCCで全部入りなので、他のソフトもどんどん活用していこうと思います! ワイワイ!
■これからのこと
まずサイトを改装します! 前々からやりたいとは言っていたのですがやっと着手します。
HTML5とCSS3を使って、CMSも導入して、マテリアルデザインにして、スマホにも対応させて、
WordPressもサイトと同じデザインにして……と夢が広がっています。
折角AdobeCCも導入したのでDreamweaverも使っちゃいます、う~んセレブ。
大まかな構成は今のままに、利便性とデザイン性を向上させたいなと思っています。
レイアウトの本も買ったので勉強しながら! 頑張ります。
その後は前にブログ記事でも紹介した漫画を描くか、
「時の世界と創造主」に続く物語を作るか……多分漫画が先になると思います。
最近こっち方面のモチベーションが凄いので同人活動はしばらくお休みかもしれないです。
突然気分が変わってやる気になる可能性もありますが……
■お待たせしました、ヒント集です。
「長々と御託を並べやがって、俺が欲しいのはここなんだよ!」と思った方も多いはず。
お待たせしました。それではいつもの注意書きの後お楽しみください。
※過去作「ぼくのみたかい」「モモの30000000000ナノ秒クッキング」のネタバレを多く含みます。※
※視聴・作品解説の閲覧後に読むことを強く推奨致します。※
オーケーアリーナ、今回も飛ばしていくぜ。
……の前に。
ウワサのカンソウマン氏が、かなり核心に迫った考察をしてくださっています。
こんなに深い考察をしてくださったことに感謝と感動をしつつ、その考察力に驚きました。
全てが当たっているわけではないのですが、本当に……凄いです。
私からはまだ全てを語れませんので、是非お読みになってください。
きっと貴方の世界が広がります。保証します。是非。
さて、今回かなり直接的な表現をしたので気付いた方も多いでしょうが、
今回の作品で3つの世界が繋がりました。
「ぼくのみたかい」、「モモの30000000000ナノ秒クッキング」、そして「時の世界と創造主」です。
今までもなんとなく示唆していたのですが、今作でニコとドクターの関係が明らかになりました。
前作でモモが「ドクターの大好きなとりさん」と言って鳥料理を出したのは、
ドクターがニコにぞっこんすぎるのを皮肉って意地悪をしていたわけですね。
今回ドクターの黒歴史ノートをニコの元に持ってきたのも彼女です。(swf版おまけ参照)
モモは、ドクターに意地悪をしても決してニコのことはいじめないのです。いい子ですね。
でもなんでこんなにドクターにいじわるをするのでしょう?
彼らの関係性がわかってきても、まだまだ謎は残っています。というか増えましたね。
どうしてドクターがニコの世話をして大事に扱っているのか、その理由がさっぱり明かされていません。
そもそもニコを閉じ込めているのはドクターなんでしょうか?
もしかしたらドクターやモモも、ニコと同じように閉じ込められている存在だったりしないのでしょうか。
てかドクターって研究者のほう? 医者のほう? どっちだよ!
続きはwebで!
そうそう、今回こっそりドクターの本名が明らかにされました。その名も「蒼染 太一」(あおぞめ たいち)。
そういえばニコの本名って「Nikolaas.A」でしたね。これ、「Nikolaas.Aozome」です。蒼染ニコラス。
ですがドクターもモモも「ニコ」と呼びます。ニコラスだと呼びづらいからね。仕方ないね。
ちなみにモモもフルネームは「蒼染 モモ」です。蒼染一家は今日もゴキゲン!
でも血の繋がっている家族なのでしょうか。定かではありません。
……さて、「Side Story3 Autistic Forest」の話の連なりは、これからに期待ということで。
今作で繋がったもうひとつの物語、「時の世界と創造主」。
これはかつてドクターが書いていた「時の世界の物語」と題される物語でした。
これに関してはまださらっと流す程度にしか語れないのですが、
一つ言うとすれば、これは「これから描いていく世界観の片鱗」です。
ドクターたちからしてみれば「時の世界と創造主」の物語はあくまでも本の中のお話でしかなく、
そこにトキネやミナモが生きている、生命を営んでいるという認識は全く無いわけです。
私達が漫画やアニメを見ても、その中の人物が私達と寸分違わず同じような
生命活動を行っているとはなかなか考えにくいですよね。そんな感じです。
さて、これはドクター側から見た「時の世界」なのですが、
反対にトキネやミナモから見たドクターは、一体なんなんでしょう?
私達が私達の世界を創った存在を知らないように、
トキネやミナモもドクターのことを知らないかもしれませんね。
そもそもトキネやミナモの感情の動き、行動、それらはどこまで「物語」で定められているのでしょうか?
彼らの心も身体も結末も、全ては定められているもので、逃れられないものなのでしょうか。
……はい、今喋れるのはここまで!
続きは「Story1 糸と時で編まれた世界」――通称「トケイトウシリーズ」で。
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【幕間】
産声を上げすぐに打ち棄てられたこの世界、
このまま紙が擦り切れ滅んでしまうには非常に惜しい。
光あれ、そう呟くのが私だなんて酷い皮肉だ。
さあ私と共に歩もう、滅びに向かう世界と一緒に生きよう。
暗闇に沈む世界で延々と悲劇を繰り返すのはもう終わりにしよう。
いい結論を出してくれることを願っています。
いつかアナタと会える日を、楽しみに待っています。
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